NHKテレビあさイチでピーナッツについて取り上げられましたので紹介したいと思います。
解説してくれた先生は、ピーナッツ研究の第一人者、慶應義塾大学医学部 教授 井上 浩義先生です。
井上浩義先生のプロフィール
1961年11月9日生まれ、福岡県出身であり、現在慶應義塾大学医学部教授
一般財団法人いのうえ生命(いのち)の財団・理事長、日本抗加齢医学会・理事、非営利活動法人日本抗加齢協会・理事、大学等放射線施設協議会・理事
公立大学法人福岡女子大学大学院人間環境科学研究科非常勤講師
アーモンドやエゴマ油を中心とした油の研究の第一人者であり、林修のテレビ番組等では「油先生」「油ドクター」と評されている。
ピーナッツの薄皮の効果効能
ピーナッツは、日本ではおつまみとして親しまれていますが、海外では、健康食品として大注目されている食品なんです。
その研究論文も4千以上にものぼります。
ハーバード大学のウォルター・ウィレット教授によると、ピーナッツを食べれば、長生きが期待できるだけでなく、生きている間も健康でいられるといいます。
ポリフェノール「レスベラトロール」の効果は?
ピーナッツの薄皮にはポリフェノールが豊富に含まれています。
このポリフェノールが、体内に発生した活性酸素から守ってくれ、細胞の老化を防いでくれます。
さらにポリフェノールの中でもレスベラトロールと呼ばれるポリフェノールは、細胞の中に入り込み、細胞の中の核と結合し細胞全体をゆっくりと動かせる作用があります。
これで、老化スピードがゆっくりとなり、老化を遅らせてくれます。
このレスベラトロールは、ピーナッツでは薄皮しか存在しません。
つまり、薄皮を食べないとレスベラトロールの効果はありません。
レスベラトロールは、ピーナッツの他には、ぶどうの皮や赤ワインにも含まれます。
薄皮付きのピーナッツの抗酸化力は、他のナッツに比べダントツに高い値を示します。
もちろんピーナッツの健康効果は薄皮だけではありません。
ピーナッツは食物繊維も多く、GI値が低いので血糖値の急上昇を抑えてくれます。
オレイン酸も豊富に含まれており、悪玉コレステロールを減らす効果があります。
ピーナッツを毎日食べているという井上先生が、血液検査が正常値なのは、ピーナッツのおかげなのかもしれないといいます。
GI値とは?
食品が体内で糖に変わり血糖値が上昇するスピードを測った値のこと。GI値が低ければ低いほど、血糖値の上昇が緩やかになる。ブドウ糖を100とした時に、70以上を高GI食品、55以下のものを低GI食品と呼ぶ。
このように様々な効果効能があるピーナッツですが、日本では、以下のような様々な良くない噂があります。
・ピーナツを食べるとニキビや吹き出物がでる?
・ピーナツを食べると鼻血がでる?
井上先生によると、この噂、全て当てはまらないそうです。
ただし、ピーナッツはカロリーが高く、脂質も多いです。
食べ過ぎると太るし、ニキビや吹き出物が出やすくなりますが、それは、ピーナッツに限ったことではないといいます。
ピーナッツは、アーモンドやカシューナッツなど他のナッツに比べて安価な点も良い点です。
※ピーナッツはとても栄養豊富な食品ですが、日本人の2.8%に ピーナッツアレルギーがあると言われています。アレルギーのある人は、食べてはいけないので注意が必要です。
ピーナッツで健康効果が期待できる1日の量は?
1日の目安:薄皮付きで20粒~30粒
この量で、中に含まれる食物繊維、ビタミンEもきちんと摂れます。
毎日、取り続けることが大事です。
塩味が付いたピーナッツは、血圧への影響もありますので、できれば、素焼きのものがオススメです。
ピーナッツの効果的な食べ方は?
人は午前中が一番、体が錆びると言われています。
そのため、ピーナッツは朝に食べるのがおすすめです。
小腹が空いた午後の間食にもおすすめです。
よく噛んで食べることで少ない量で満腹感が得られ、少ない量なので眠くなりにくいです。
また、ピーナッツの栄養を効率よく取るなら、フードプロセッサーで粉末状にするのがおすすめです。
細胞壁が壊れ、細胞の中の栄養を取りやすくなります。
中国産のピーナッツは、安全?
今から9年前に厚生労働省がポジティブリストという詳しい検査を義務付けました。
これ以降に入ってきたものはきちんと検査がされていますので、中国産も危険なことはないそうです。
ピーナッツの注目商品は?
ピーナッツといえば、煎ったものがほとんどでが、最近では生のピーナッツも売られています。
■生落花生 国産
未調理なま落花生 千葉県八街産落花生。
生のピーナッツでもおおまさりという品種が一番人気です。ナカテユタカとジェンキンスジャンボをかけ合わせて生まれた品種です。
おおまさりは、大粒で、身が柔らかく、甘みが強いのが特徴です。おおまさりは茹でピーナッツにするのがオススメです。茹でると、ビタミンの一種、葉酸が増えますので、妊婦さんにもオススメです。
茹でピーナッツは、水に対して塩1割を入れて40~50分ほど茹でます。茹で具合は、一度食べて確認すると良いそうです。塩茹でのおおまさりは、スタジオの試食でも甘くて美味しいと大好評でした。
■おおまさり 塩ゆで落花生
千葉県産のおおまさり 塩ゆで落花生です。
ピーナッツのお汁粉 レシピ
お隣中国では、健康食材としてピーナッツが料理に積極的に取り入れられています。日本でも、薬膳料理研究家新開ミヤ子さんが簡単ピーナツ料理として、ピーナッツのお汁粉の作り方を紹介してくれました。
<材料>10人分
薄皮付きピーナッツ … 200g
水 … 800ml
黒砂糖 … 大さじ2分の1
塩 … 適量
<作り方>
(1) 薄皮付きピーナッツを鍋の水に一晩つける。
(2) 柔らかくなったピーナッツを火にかけて30分煮る
(3) 煮汁ごとミキサーにかける。
(4) 再び鍋に戻し、水を入れてお好みの濃さになるまで水を入れてのばす。
(5) 黒砂糖を加えて甘みを付ける。
(6) 仕上げに塩を入れて味を調えたらできあがり。
今回、ピーナッツの健康効果について解説してくれた井上浩義先生のピーナッツに関しての本を紹介しておきます。
■1日20粒のピーナッツパワー 井上浩義先生
まとめ
NHKテレビあさイチで取り上げられたピーナッツについて紹介しました。
ピーナッツは、栄養豊富な食材です。
特にピーナッツの薄皮には、ポリフェノールのレスベラトロールが豊富です。
抗酸化力が高く、老化予防に効果が期待できます。
ピーナッツを食べるなら薄皮付きが良いんですね。
これからは薄皮付きのピーナッツにしたいと思います。